奈良県奈良市にある「依水園」は、国の名勝にも指定され「前園」と「後園」の二つの庭から構成され、広さはなんと奈良最大規模の3400坪(11,000㎡)にもなります。
「前園」は江戸時代に幕府御用品として栄華を究めた清須美道清氏、 「後園」は明治時代の実業家・関藤次郎氏により作庭されました。
【訪問地】名勝 依水園 【所在地】奈良市水門町74 依水園 【電話】0742-25-0781 【公式HP】https://www.isuien.or.jp/ 【拝観時間】9:30~16:30 【拝観料】一般1200円、大学・高校生500円、小中学生300円 障がい者500円(付き添い1名無料)、団体割引(15名以上)1,000円 【休日】毎週火曜日(火曜が祝日の場合は翌平日に休園) 年末年始、庭園整備期間(12月28日~1月15日) 【駐車場】最寄有料駐車場あり 【アクセス】 近鉄奈良駅より徒歩12分、JR奈良駅より徒歩25分 |
もくじ
依水園 入口
立派な門のある依水園入口。
敷地に足を踏み入れると、贅沢な空間が広がります。
依水園 前園
庭園に入ると右手に見えてくる「前園」。
紅葉も見ごろを迎えていました。
この庭は、奈良晒(ならざらし)を取り扱う御用商人・清須美道清氏が煎茶をたのしむために作った庭園です。
※奈良晒・・・高級麻織物
池に沿って設けられた散策路も素敵ですね。
依水園を散策していると、
敷地内のあちこちに丸みのある石(上写真)が配されています。
「これ以上、足を踏み入れないでください」
という立ち入り禁止、行き止まりを表す重しです。
「止め石」とも呼ばれ、庭の持ち主が石より先に進むことを拒んでいる合図なのです。
看板を立てるのではなく、こういった「止め石」で理解を求める注意喚起も趣きがあっていいですね。
茶室前に置かれた「止め石」。
茶会が開かれているときの訪問者は
妨げになりますので、止め石が置かれることもあります。
ちなみに茶会にお呼ばれした人たちは、茶室に飾られた掛け軸、花入れなど
「茶会を催した亭主がなぜこの軸を選んだのか」
「使われている道具」
亭主の気持ち、メッセージをくみ取る想像力、経験が
必要とされます。
初めてお茶会に招かれたときは、
間違っても「亭主」近くに座る「正客」や「お詰め」と呼ばれる”末席”には座らないよう注意が必要です。
「正客」と「お詰め」はあらかじめ「亭主」によってお声がけがなされていますので、基本的には問題ありません。
”末席”となる「お詰め」の席は、
お茶会が円滑に進行できるよう
サポートする重要な役割を担っています。
ただビジネスの世界で”末席”は、出入口に近い下座。
お茶会のマナーを知らずに座ってしまうとお茶会の進行の妨げになりますので気をつけましょう。
体験会などに申込をして、経験者に教えてもらいながら参加してみると良いかもしれませんね。
茅葺屋根に置かれたアワビ(貝殻)のワケ
依水園にある建造物に使われている茅葺(かやぶき)屋根の上にはアワビ(鮑)の貝殻がいくつも置かれてます。
これには2つの意味があり、
一つは「カラス除け」。
二つ目は「茅葺屋根のお守り」
です。
カラスは「茅葺」の「茅」を巣作りや遊びの道具としてむしり取ってしまいます。それらを防ぐためにカラスが恐れる鷹の目を模したアワビ(鮑)の貝殻を屋根に置くようになったそうです。
それと茅葺は火事に弱いため、水と縁のあるアワビの貝殻をお守りにしていると言われています。
依水園 後園
若草山や東大寺南大門、
春日山を借景にした贅沢なお庭です。
この後園(庭)は、明治時代の実業家・関藤次郎氏が茶の湯と詩歌の会を楽しむために作った池泉回遊式庭園です。
大空を映し出す鏡のような池が美しいですね。
のんびりと読書でもしたくなります。。。
書院造りの茶室 氷心亭
薄いゆらぎのある波ガラスが数多く残る氷心亭(ひょうしんてい)の茶室。
庭園の紅葉が波ガラスに映し出されると
また一味ちがった趣きがあり美しいものでした。
ここでは後園を観ながら抹茶をいただくことも可能です。
お庭の散策路の誘導石。
ホウキまで美しい依水園
建造物の横に置いてあるホウキも
お庭や周辺の景色と調和した美しい造形でした。
挺秀軒(ていしゅうけん)
江戸時代に建てられた煎茶の茶室。
明治に入り関藤次郎氏が裏千家茶席の待合としても使えるよう縁が取り付けられました。
大きな石が階段になっており、靴脱ぎ場となっています。ここから茶室に入るとなるとお着物を着た女性などは石段を上がるのが大変ですが、どのように利用されていたのか気になりますね。。。
依水園に問い合わせをしてみましたが、詳細不明とのことでした。
三秀亭
依水園前園にある三秀亭。
前園を観ながら昼食、抹茶をいただくことができます。昼食は麦とろを主としたメニューとなっています。
依水園「三秀亭」 【営業日】依水園の営業日と同じ 【営業時間】食事 11:30~14:00、喫茶 10:30~15:30 |
寧楽美術館(ねいらくびじゅつかん)
依水園の敷地内にある寧楽美術館(ねいらくびじゅつかん)には、海運業を営んでいた中村準策、準一、準佑の中村家3代が収集した美術品2千数百点を所蔵し、展示されています。
■寧楽美術館 【営業日】依水園の営業日と同じ 【営業時間】9:30~16:30(入館は16時まで) 【料金】依水園の入園料に含まれる |
依水園の営業時間、入園料、休日、駐車場、アクセス、地図
【訪問地】名勝 依水園
【所在地】奈良市水門町74 依水園
【電話】0742-25-0781
【公式HP】https://www.isuien.or.jp/
【営業時間】9:30~16:30
【入園料】一般1200円、大学・高校生500円、小中学生300円
障がい者500円(付き添い1名無料)、団体割引(15名以上)1,000円
【休日】毎週火曜日(火曜が祝日の場合は翌平日に休園)
年末年始、庭園整備期間(12月28日~1月15日)
【駐車場】最寄有料駐車場あり
【アクセス】 近鉄奈良駅より徒歩12分、JR奈良駅より徒歩25分
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