吉野山は、南北朝時代の南朝の中心地。
1336年以降、北朝と南朝に朝廷がそれぞれに存在し、天皇が交互に即位する両統迭立が行われ、その状態が約60年間も続いていました。
両朝はそれぞれの正統性を主張して、幾たびか大規模な戦が行われました。
そもそも北朝と南朝に分裂して天皇が2人になってしまった原因というのが、1242年に即位をした後嵯峨天皇(ごさがてんのう)が亡くなる直前に
「今後の皇位は、後深草(ごふかくさ)・亀山両流のいずれとも定めない。幕府の推挙にまかせる」
と公平・公正とも取れる内容を書き残したことが大きな火種となって権力争いが生じてしまいました。
さてさて吉野の紅葉シーズンは、春の桜まつりほどの混雑はなく、比較的歩きやすい状況でした。お昼時の飲食店は、さすがに混み合いますので、持参するか早め遅めの時間帯利用がおすすめです。
吉野山の駐車場
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吉野山の臨時駐車場。夕方まで交通規制してます。
鑑桜期のみ乗用車1台1,500円 の駐車料金がかかります。
銅鳥居(かねのとりい)

左手の鳥居は「銅鳥居」と書いて「かねのとりい」と読みます。高さ7.5mもある大きな鳥居で、俗界と聖地の境界を象徴する建造物となっています。
正式名称は「発心門」といいます。
南にある「山上ヶ岳(大峰山)」まで「発心」「修行」「等覚」「妙覚」の四門があり、ここが最初の門となります。この門の向こう側を「死の世界(冥土)」とし、ひとつ門をくぐるごとに俗界を離れて修行をする決心を固めていったと伝わります。
金峯山寺の仁王門(国宝)
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仁王門(国宝)が見えてきました。
この門は大阪や京都から峯入り修行をする人を迎えるため北を向いています。逆に本堂は山上ヶ岳からの巡礼を迎えています。
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国宝になっている金峯山寺・本堂の堂々とした豪壮な蔵王堂は、 高さ34m、奥行と幅は36mと大きな建築物で、 東大寺に次ぐ大きさの建築物。
屋根が2つあり2階建てのように見えますが、「一重裳階(もこし)付き」と言って、風や雨から建物を守るために付けられたものです。
内部にある柱には、原木の曲がりを活かした柱が使われていて、ツツジ、チャンチン、梨などの樹木が用いられているそうです。
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観音堂
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案内マップを見る観光客。左奥の坂を登っていくと奥千本です。
迷うことはないと思いますが、写メを撮っておくと安心です。
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散歩中の犬を見て元気に吠えるワンちゃん!
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展望台手前にある見晴らし。
花矢倉展望台
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花矢倉展望台の入口。奥に行くと・・・

素晴らしい眺望が拡がっていました。
中央に小さく見えるのが蔵王堂です。
吉野水分神社
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水の神を祀る水分神社(世界遺産)の鳥居が見えてきました。
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入口ではフクロウが出迎えてくれます。「不苦労」や「福来郎」など縁起の良い鳥としてお土産にも多いですね

水を司る天之水分(あめのみくまり)大神を主神とします。 「水分(みくまり)」がなまって「御子守(みこもり)」なり、子宝の神様として信仰されています。
春になると奥の枝垂桜が美しく咲き誇ります。
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秀頼が奉納した御神輿。
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夕焼けがきれいでした。
白いガードレールが見えていますが、道路側と外側の色を変えると目立たなくなりそうですね。
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ライトアップもされていました。
高城山展望台
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車中泊をして次の日の朝は、高城山展望台。
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見事な紅葉!ここは人気のスポット。素晴らしかったです。
金峯神社
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金峯神社に向かいます。
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奥千本にある金峯神社。
吉野山の地主神、金山毘古命(かなやまひこのみこと)が祭神です。
左の小道を数分ほど下った所に、義経と弁慶らと追っ手から逃れるために隠れた「隠れ塔」があります。
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隠れ塔。
大峯修行場の一つで、塔の中に入り扉を閉じると真っ暗になるそうです。入ってみたいですね。。
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隠れ塔より先に見晴らし台があります。
人もいないので、眺めているだけで落ち着きます。

前方の葉を落とした樹木と上部の赤くきれいに染まっている木がすべて桜です!

お腹もちょうど空いてきたので、中腹にあるレストラン「cafe 空」に入ってみました。
カレーを注文すると・・・なんと売切れ。
テラスがおすすめです。
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ここには勝手神社がありましたが、不審火により焼失してしまったそう。再建復興のために寄付を募っています
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野草などを売る店。
店主と思われる方が観光客にいろいろと説明をしていました。
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見晴らしのいい広場に行ける道。勝手神社から5分位の所にあります。
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ここは春には中・上千本の桜が見渡せるおすすめのポイントです。
金峯山寺の拝観料、拝観時間、アクセス
【訪問地】 金峯山寺 奈良県吉野郡吉野町吉野山2500
【拝観料】 500円(特別御開帳の期間 1,000円)
【拝観時間】 午前8時30分~午後4時30分/受付は午後4時まで/年中無休
【駐車場】 交通規制あり
【アクセス】 ロープウェイ吉野山駅下車 徒歩約10分