奈良で撮影を楽しまれている方ならどこかで入江さんの写真を目にしたことがあるかもしれないですね。
写真家・入江泰吉さんは、奈良市にある東大寺の旧境内地の片原町に生まれました。小さな頃より図工が得意で画家を志しましたが、お兄さん(東京美術学校)に画家で成功するための厳しさを説かれて断念。写真機店で写真技術を身につけながら、写真家として活動を開始します。
著書「入江泰吉 私の大和路 春夏紀行」は、入江さんが春夏に撮影した季節感あふれるカラー写真、モノクロの風景写真、仏像写真や、四季を彩る花、撮影の苦労、奈良への想いを語る入江さんの言葉が、撮影者や旅行者の心に響くものとなっています。
1950年代のモノクロ写真に「古都遠望」という写真があります。小高い山から霧がかる東大寺大仏殿と興福寺五重塔を撮影したものですが、入江さんの最高傑作です。(←勝手にそう思ってます。笑)一度見たら忘れられない素晴らしい作品ですので、ぜひご覧ください。(96ページに掲載されています)
また奈良にお越しの際は、「入江泰吉記念 奈良市写真美術館」にもぜひお立ち寄りください。入江さんの全作品を収蔵する新薬師寺から数分の所にある美術館です。展示作品は定期的に入れ替えがされており、大和の魅力を堪能することができます。
ぜひ入江泰吉さんの写真に触れてみてください!
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