2017年4月8日から奈良国立博物館にて開催されている「特別展 快慶」に行ってきました。
近鉄奈良駅の東口2番または3番出口を出ると噴水があります。噴水の上には東大寺・大仏殿を見つめる行基の像があります。ここは行基広場とも呼ばれていて、待ち合わせの目印となっています。
行基は、貧しい人たちの救済や川の氾濫などを防ぐ治水事業、川に橋を架けるなどの社会事業に携わり、多くの民に慕われた私度僧です。
影響力の大きくなっていた行基は、「反政府」的であると朝廷に恐れられ、弾圧を受けていましたが、次第にその実績が認められ、東大寺の建立にも関わるようになりました。
行基像が東大寺方向を向いているのは、そのためです。奈良公園に向かう前には、ぜひ噴水の行基像に立ち寄ってみてくださいね。
行基像の見つめる方向に歩いて行くと、前方に若草山が見えてきます。左斜め先が奈良県庁です。
北円堂(国宝)の内陣と本尊弥勒如来坐像と無著・世親菩薩立像の拝観ができるイベントも予定されています。
途中たくさんの鹿さんに出会えます。
奈良国立博物館前。
「特別展 快慶」。
快慶(かいけい)は、鎌倉時代に活動した慶派の仏師です。さすが天才仏師と呼ばれた快慶の作品は、素晴らしいですね。
仏像に詳しくない私のような人間でも仏像に宿る品のようなものを感じることができました。落雷や戦火で焼けてしまうことも多い仏像ですが、良くこれだけ残っていてくれたなぁと感心してしまいます。
展示されている像の中には、「快慶作」と明記されていない仏像もあるのですが、それらは作風が「快慶作」と思われる像ということで現在に至っています。
品のある美しいと感じる作品の前に立つと時間を忘れてしまいますね。神経が高ぶり、エネルギーも消耗、見終わる頃には心地よい疲労感が漂います。
奈良国立博物館の入口。
「特別展 快慶」は、なら仏像館の展示もセットで拝観できます。
「特別展 快慶」は、2017年6月4日(日)までとなっています。この機会にぜひぜひお訪ねください!2017年9月26日からは、東京国立博物館にて「運慶展」が行われます。お近くの方はお忘れなく!
【訪問地】 奈良国立博物館「特別展 快慶」
【所在地】 奈良県奈良市登大路町50
【入館料】 1,500円(企画による)
【アクセス】近鉄「奈良駅」より徒歩約15分