京都市西京区大原野にある正法寺(しょうぼうじ)。
正法寺は、奈良唐招提寺を創建した鑑真和上の高弟、智威大徳 が隠世したのが始まりで、天平勝宝年間の創建。応仁の戦火で焼失してしまいましたが、再興され、西山のお大師さまとして親しまれています。
遍照堂(へんじょうどう)周辺には、鮮やかな芝桜が咲いていました。奥に見える赤い遍照堂は、明治期の建物で高台寺より移築されたものとなります。
正法寺に向かって極楽橋を渡った奥には、藤の花が咲いています。
石の寺として有名で、この奥にある借景山水庭園には、動物の形をした石200トンを集めた庭があります。鳥、ペンギン、象、フクロウ、獅子、カエル、カメなど15種類もの石動物が置かれ「鳥獣の石庭」とも呼ばれています。
描かれている襖絵は、地元でもある大原野を拠点に創作活動をしていた日本画家・故西井佐和子氏(1947-2000)により描かれたものです。正法寺より襖絵の依頼があって間もなく、西井氏は末期がんとわかりました。その後も絵筆をとり、病室で友人の助けも借りながら完成した作品です。
どこにでも見られる草花ひとつひとつが美しく描かれています。襖絵のある建物内には入って良いのか一瞬迷ってしまいますが、どなたでも入ることができますので、ぜひお立ち寄りください。
写真の五鈷杵(ごこしょ)は、金剛石(ダイヤモンド)が物体を打ち砕く事を意味していて、佛教では人身に迫る諸悪魔を打ち払うと言われています。
五鈷杵を静かに撫ぜると、身にまつわる諸々の因縁や押し寄せる諸悪魔を防いでくれるそうなので、心静かにそっと触れてきました。
【撮影日】 2018年4月22日(日)
【訪問地】 勧修寺 京都市西京区大原野南春日町1102
【拝観料】 大人300円、小学生100円
【拝観時間】9:00~17:00
【駐車場】 駐車場あり
【アクセス】阪急電車「東向日」下車 阪急バス「南春日町」下車 徒歩約7分
この記事へのコメントはありません。