カメラ購入前にカタログやら雑誌を見ていると目にする「35mm換算で〇〇mm相当」や「フルサイズ」という用語。はじめての方には、ちょっと分かりにくいですよね。
そこで今回は「35mm換算」「フルサイズとAPS-Cのちがい」を取り上げてみました。
もくじ
35mm換算とは
レンズのカタログ詳細を見ていると「35mm換算で50mmの焦点距離」と書かれているのを見たことがある人も多いと思います。
「35mm換算で・・・」というのは約30年前に全盛だった「フィルム」が基準となっており、当時のカメラのほとんどが「35mm フィルム」を装填して撮影をしていたことから、デジタルカメラやミラーレス選びの際、わかりやすいよう表記されています。
「フィルム?」
”ピン”とこない人も多いと思いますので、
下記画像をご覧ください。
ちなみに今でもAmazon等で販売されています。
↓ ↓ ↓ これが「35mmフィルム」です。
FUJIFILM フジフイルム ISO100 24枚当時、販売されていたカメラは、どのメーカーもこの35mmフィルムが装填できるよう作ってましたので、被写体をフィルムに記録するタテヨコの大きさが統一されていました。
なので、
最近のデジタルカメラのように種類や大きさが異なる「センサーサイズ」によって焦点距離のちがいが発生せず、撮影範囲が変わることもありませんでした。
フルサイズとAPS-Cのちがい
↑ 上の絵を見てください。
赤色が「フルサイズ」、青色が「APS-C」のセンサーサイズです。
センサーの大きい「フルサイズ」の赤い線は、選手11人全員を写してますが、センサーの小さい「APS-C」の青い幅は、一部の選手が欠けてしまっています。
フルサイズとAPS-Cの画角のちがい
少しおおげさに表現をすると下画像のようなイメージです。
左画像 | 右画像 | |
センサー | フルサイズ機 | APS-C機 |
レンズ | 35mmレンズ | 35mmレンズ |
35mm換算 | 35mm | 50mm |
右画像のサッカー選手がアップになっているのがわかります。
同じ場所から同じ35mmレンズを使っても、「フルサイズ」と「APS-C」では、画角にこれだけの差が生じてしまいます。
ですので、
販売をするときは「〇mm換算 〇mmの焦点距離」という表記が必要になるのです。
「フルサイズ」と「APS-C」の 比較
フルサイズ | APS-C | |
ぼけ具合 | 被写体前後のボケ量が多くなる | フルサイズよりボケ量が少ない |
表現力 | 明暗差のある被写体でも 白とび、黒つぶれを抑える | 白とびや黒つぶれが フルサイズより発生しやすい |
夜景 | ノイズを抑えながら多くの 光を取り込むことができる | きれいに撮れるが ディティールが弱いことも |
重さ | デジタル一眼レフは重い ミラーレスはやや軽め | 軽量・コンパクト |
レンズ | 種類が豊富、大きい | 小さくて軽い |
「〇mm換算 〇mmの焦点距離」と明記しなかった場合どうなるか?
いままでフルサイズで撮影を楽しまれていた方が、APS-Cセンサー機と35mmレンズを購入した時を想像してみてください。
センサーが違うと撮影範囲が変わることを知っていれば良いですが、何も知らずに購入してしまう人もいるかもしれません。
そうすると
「えっ、なんで?」
となってしまいますので、そういったことを未然に防ぎ、お求めいただくお客様に分かりやすいよう「〇mm換算 〇mmの焦点距離」と表記しています。
昨今は、デジタルカメラのセンサーサイズもいろいろ登場していますので、購入前に一度確認してみると良いかもしれません。
■センサーサイズの種類
・フルサイズ
・APS-C
・3/4
・1型
・1/2.3型(スマホカメラなどに使われています)
など
センサーサイズは大きいほど、写真の出来上がりが良くなります。
フィルムって何?
先ほど「フィルム」というワードが出てきましたが、30年前は「フィルム」を使って撮影をしてました。カメラも飛ぶように売れていた時代ですので、フィルムも大量に消費されていました。
↓ ↓ ↓ これをカメラにセッティングしてたんですよね~。
1本「24枚」または「36枚」撮影できるのですが、24枚または36枚写真を撮り終えると新しいフィルムをカメラの裏蓋を開けてセッティングするという作業が必要でした。
ですので、
山登りテント泊をする場合、フィルムだけで30本以上リュックに入れて移動していた人も多いのです。いまではSDカード1枚で「何千枚」も撮れますので、おおきな進化を感じますね。
※SDカードは、カード容量、記録条件によって撮影枚数は前後します。
興味のある方は、フリーマーケットにてフィルムカメラをGETして撮影をしてみると面白いかもしれません。