春日大社 / 鳥居の形式と参道の歩き方

鳥居にもいろいろ形式があるのですね。

世界遺産にも登録されている春日大社の鳥居は、春日鳥居。

ちなみに三重県にある伊勢神宮は神明鳥居(しんめいとりい)という形で、鳥居の原型に近いと言われています。

↑ 上の写真は春日大社「一の鳥居」です。

大きな鳥居ですね。

ここが神域と人間の住む俗界との結界となります。鳥居が朱いのは、古代ユダヤ教の影響を受けている説や生命を表す色で悪霊や災厄を払う力があると考えられています。鳥居の前で一礼します。

※鳥居は赤色の他に白や黒色の鳥居も存在しています。

鳥居の各部位には名称があります。最も普及したと言われる神明鳥居には、上の鳥居のように「貫(ぬき)」が円柱より飛び出た部分や「額塚」がないものとなります。

↑ 「 一の鳥居 」をくぐってスグにある「  影向の松 (ようごうのまつ)」。

鎌倉時代の絵巻物にも記されている古い巨木だったのですが、1995年に枯れてしまい、現在は切り株の横に後継樹の若木が植えられています。

【 参道の歩き方 】

「 一の鳥居 」をくぐり抜けると参道に入ります。

参道は神と人を結びつける神聖な通路となりますので、きれいな状態を保たなければなりません。多くの観光客が訪れる春日大社も清掃が大変そうですが、いつ来ても清浄な状態が維持されています。

↑ 参道の中央は、神が神殿を行き来する道とされていますので、神社を参拝するときには、参道の中央を避けて参道の端を歩きます。

↑ 神社のまわりには、玉垣(たまがき)とよばれる木や石の低い柵がめぐらされていて、この内部が聖域となります。

奈良時代は、朱塗りの板でつくった玉垣が流行したそうですが、時代の流れと共に廃れていったそうです。

↑ 玉垣( 石垣の柵 )手前で涼む鹿さん。

↑ 参道を進むと石燈籠があちこちに。

元々は参拝者の足元を照らすためのものでしたが、現在は灯明を神に献ずるために用いられています。

春日大社の参道から本社までの間で見られる石燈籠の数は2,000基、釣燈籠を合わせると合計3,000基もの数となります。

石燈籠には、鹿の絵柄が掘られたものやフクロウなどもありますので、ぜひ探してみてください。

↑ 「二の鳥居」が見えてきました。

↑ 魔物が神域に入らぬよう魔除けのための狛犬が一対設置されています。

↑ 春日大社の手水舎(ちょうずしゃ)は、巻物をくわえた鹿をモチーフにしたものとなっています。

神聖な鳥居をくぐることも身を清める行為となりますが、それだけでは祓(はら)いきれない日常生活の穢(けが)れを水を用いて、禊(みそぎ)を行います。

1.右手に柄杓を持って、左手にそそいて左手を清めます。

2.柄杓を清めた左手に持ちかえて、右手を清めます。

3.再び、右手に持ちかえて、左手の手のひらに水をそそぎ、その水で口をすすぎます。

↑ 手水舎のそばにある祓戸神社(はらえどじんじゃ)。

本殿の参拝前にここで罪や穢れを取り払い心身を清めます。

↑ 春日大社の南門。

賽銭箱の前では、日頃の感謝と願の気持ちを込めてさい銭を供えます。拝礼は二拝二拍手一拝。

1.まず二回深く二礼します。

2.拍手を2回して祈りを捧げます。(右手を少し下にずらして拍手)

3.深く一礼します。

※神社により参拝方法は異なる場合があります。

【撮影日】 2019年9月8日(日)
【訪問地】 春日大社
【所在地】 奈良県奈良市
【拝観料】 無料
【駐車場】 近隣民間駐車場あり
【アクセス】奈良交通バスで「春日大社表参道」下車、徒歩。
または近鉄奈良駅、JR奈良駅より徒歩

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