今年の桜はあっという間に見頃が終わりましたね。
ほとんどのエリア(京都・奈良)が、4月の1週目で散り始めていたので、びっくりです。特に奈良県吉野山に咲く3万本の桜が7日には上千本も散り始めていたことを聞き、驚きました。
上写真は蹴鞠(けまり)の庭前から撮影。この辺りはなんとか持ちこたえてくれていましたが、他は散りはじめていました。
この広場では毎年4月29日と11月3日に「けまり祭」が行われています。藤原鎌足公と中大兄皇子が初めて会ったと言われている「蹴鞠会(けまりえ)」が、今も続くお祭りです。
奥に見えるのが、木造で出来た世界唯一の十三重塔です。檜皮葺き屋根の高さ約17メートルある塔で、談山神社のシンボルにもなっています。
境内の桜は、散り始めていたものの神廟拝所(しんびょうはいしょ)前の桜はきれいでした。神廟拝所には、藤原鎌足の像や運慶作と言われる狛犬などが安置されています。
寒空の下、暖かな掛け声、笑い声が聞こえてきました。
見てみると、結婚式が執り行われていました。
山に咲く桜、新緑に包まれた歴史ある建造物の中を、カメラマンに誘導されながら、ゆっくりと歩いてきました。
親族と思われる方の掛け声が笑いを誘い、素敵な笑顔の写真がたくさん撮れていたように思います。都会の結婚式では味わえないほのぼのとした光景が、またいいですね。
蹴鞠(けまり)の庭前から階段を上り、右手にある十三重塔方向には向かわず、左手奥に進むと登山口(竜神社)が見えてきます。15分ほど登ると藤原鎌足公と中大兄皇子が「大化の改新」の談合をしたという「談い山(かたらいやま)」があります。
「談い山」では国家の正しいあり方と、蘇我入鹿暗殺の計画(乙巳の変)が練られた場所でもあります。時の権力者の暗殺計画ですから、話が漏れることのないよう、藤原鎌足公と中大兄皇子だけで話し合われたのかもしれませんね。
拝殿内の絵巻。上の箇所が有名な蘇我入鹿の首をはねている図。右側で刀を振り上げているのが中大兄皇子で、左で弓を持っているのが、藤原鎌足公です。
権力者に暗殺されてしまうほどに国の政治に深くかかわり、勢力を持ちすぎた蘇我一族。日本書記はじめ授業で習う蘇我氏は、悪者扱いになっていますが、飛鳥には蘇我家のお墓が多数残ります。普通に考えれば、蘇我家のお墓は残すことが許されないはず・・・。不思議ですよね。
飛鳥を訪れる際は、ぜひ宝島社から出版されている「日本の古代史 飛鳥の謎を旅する」もご覧ください。
そう言えば、撮影していると観光されている方とお話をする機会もあるのですが、「談山神社」を”だんさんじんじゃ”と読まれている方も多いことがわかりました。”たんざんじんじゃ”が正しい読み方です。(「だ」ではなく「た」です)難しいですよね。
それでは、また。
【撮影日】 2018年4月7日(土)
【訪問地】 談山神社 奈良県桜井市多武峰319
【拝観料】 大人600円、小学生300円
【拝観時間】8:30am~16:30
【駐車場】 無料駐車場あり
【アクセス】桜井駅南口バス停より終点・談山神社下車
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