はじめての三脚選び。
風景、商品撮影などで欠かせないアイテム「三脚」ですが、その大きさと重さで持ち運びを断念する方が多いのも三脚。
一眼レフカメラだけでもめちゃめちゃ重いのに、なかなか三脚を買おう、持っていこうとは思えないですよね。
それじゃぁ、なぜ三脚を持っていくのか?
それはカメラを固定することで写真の品質が格段によくなるからです。プロの撮影した多くの風景写真は、三脚を使用しているものがほとんどです。
「きれいに撮るためのコツ」というのは
1.構図をしっかり調整する(水平、垂直) 2.手ブレを防ぐ 3.待ちの写真(桜の花びらが舞う瞬間を待つなど) |
上記以外にもいろいろ「きれいに撮るためのコツ」はありますが、三脚を使用するだけで、この3つをすべてクリアすることができるのです。
そこで今回は「はじめて購入する際の三脚選びのポイント」をいくつか取り上げてみたいと思います。
三脚の選び方
同じように見える三脚も脚の材質、重量、3段か4段か、脚のロック方式など、いろいろと確認する箇所がありますので、ぜひ一読してからお店に足を運んでみてくださいね。
■三脚購入時に確認する箇所 ・脚の材質 ・重さとコンパクトさ ・3段か4段か ・脚のロック方式 ・手持ちカメラとのバランス ・雲台の種類 など |
三脚は単純に小さいものにすれば良いというものではなく、カメラと三脚のバランスも重要です。
もしコンパクトデジカメ用のミニ三脚をお持ちであれば、実際にレンズを付けた一眼レフカメラを装着してみるのも良いかもしれません。
あっ、やはり装着しないでください。
倒れる可能性もありオススメできませんので、
私がやってみました。(笑)
まずは下の写真をご覧ください。
レンズを上に向けてバランスを取らないと赤丸部分がロックできません。
↑ ↑ ↑
バランスかなり悪いです。
倒れそうですよね。(苦笑)
極端な事例ですが、この安定性の悪い状態で撮影をする方はいないですよね。このミニ三脚で重たい一眼レフは支えきれません。
少し大きめの三脚も同じことが言えます。
カメラとレンズを三脚に装着して横位置から縦位置にするとわかるのですが、カメラと三脚のバランスが取れていない三脚では、カメラの重さに負けて赤丸部分(上の写真右側)が動いてしまいます。
そのようなことがないように自分の持っているカメラ、使用しているレンズを頭に入れながら三脚展示の多いお店で実際に触れて、スタッフに相談しながら選んでみてください。
三脚には雲台、カメラ、レンズなどの重さに耐えられる上限「耐荷重〇kg」という表記があります。メーカーによって基準はバラバラなので、参考程度で良いと思います。
軽量かつコンパクトなものを選ぶ
「旅行に持っていこう!」
と思える三脚は、やはり軽くないとダメですよね。
(カメラとのバランスを考慮したもの)
そうしないと家や車でお留守番になってしまいます。
はじめて三脚を購入するポイント一つ目は、まず軽量でコンパクトなものを選ぶことです。始めから重量のある高価なものを購入して三脚離れになってしまうよりも、リーズナブルで軽い三脚をゲットして、三脚の重要性・写真品質アップを体感してステップアップする方が良いかもしれません。
高価な3段三脚を購入して、4段がよかった・・・
「あれが良かった」「これが良かった」
とならないよう気を付けたいものです。
ちなみに私が20代の頃に使っていた三脚はフランス製(現在は、マンフロット社の傘下となりイタリア製)のGITZO。非常に高価でアルミ製だったこともあり重量感があり、安定感は抜群でした。
ただ20年以上前に主力製品だったアルミ製の三脚はたいへん重たいものなので、はじめて三脚を購入される方は、用途が明確でない限り一昔前のアルミ製三脚は避けた方が良いと思います。(安価に出品されているので、自宅で動画の撮影には最適かも) ※最近のアルミ三脚は一昔前のものよりも軽くなっています。
もしフリーマーケットに出品されている中古の三脚を検討されている方は、材質や重さを確認してから購入することをおススメします。
はじめて三脚を購入するときは、三脚の脚部分がアルミまたは強化プラスチックで作られた軽量タイプでも問題ありません。
価格は量販店などで3,000円程度(定価5000円前後のもの)で購入することができます。
予算が許せば
カーボンで作られた三脚が軽くておすすめですが、航空機や宇宙関連にも使用されている素材でたいへん高価な三脚となります。
カーボン三脚を購入する前に、
リーズナブルな三脚を実際に使って、脚のロック方式や段数(3段か4段か)など、自分の撮影に適した三脚は何かを把握した上でカーボン三脚を選択しても遅くはないです。
※雲台・・・三脚の上にあるカメラを固定する装置。普及タイプは三脚の脚と雲台がセットになっています。
「 カーボン三脚の経年劣化に気をつけて 」の記事はこちらをご覧ください。
ファインダーが目の高さになるもの
抑えておきたい三脚を選ぶポイント2つ目は、カメラを三脚に装着して、ファインダーが目の高さに(アイレベル)になるものを選ぶこと。
「ファインダーが目の高さになるもの・・・」と言うのは、畳んだ三脚の脚を最大に伸ばしたとき、カメラ本体が自身の目の高さと同じくらいか少し低くなるものを選ぶということです。 (上写真参照)
三脚を伸ばしたときにカメラボディ(ファインダー )の位置が身長よりも高くなってしまうと、つま先立ちをしなくてはいけません。
一度、三脚の脚をすべて伸ばして身長に合わせて短くすれば良いことですが、長さを毎回調整するのはかなり面倒です。
自分の身長に合った三脚であればセッティングもラクになりますので、基本は脚を伸ばしきってカメラボディが自分の目の高さ(アイレベル)にくるのが理想です。
※ここで言う「三脚の高さ」は、”センターポール”または”エレベーター”と呼ばれる部分を伸ばさない状態のことです。
風景撮影であれば、わずかに腰を曲げてファインダーを覗けるものが使いやすく 便利です。
2万円~3万円超の三脚には、脚を伸ばすとアイレベルが175cm以上になる三脚がありますので注意してください。
高さを必要とする撮影目的であれば別ですが、カメラを装着して身長よりも高くなる三脚は避けるのが無難です。
被写体が主に風景であれば、三脚の高さは脚を全段伸ばした状態で140~150cm前後(カメラを付けるとファインダーは165cm前後の位置)のもので十分です。
お店のスタッフに相談しながら、自分の身体にあった三脚を購入しましょう!
三脚 3段と4段どちらにするべきか
三脚は3段か4段どちらが良いか。
これは悩みどころですよね。
私は現在4段三脚を2本所有していますが、剛性や設置のしやすさを考慮し3段を使用していた時期もあります。
基本的に3段三脚は、4段よりも伸ばす脚が3本少ないので、安定性もあり素早いセッティングが可能となります。
将来的にどうするかはわかりませんが、
3段三脚はすべて手放して、いまは4段三脚のみです。
■3段三脚を手放した理由 ・三脚の折りたたみ状態が長くて大きい |
3段三脚を手放した理由は、この1点だけですね。
数十年前はとにかく重たくてしっかりした三脚を使うのが当たり前でしたが、現在は、軽さも重視されています。
特に山登りをする方で三脚を持参するのであれば、迷うことなくコンパクトになる4段三脚をおすすめします。
それと、
3段三脚は脚(パイプ径)が太くなり、カメラリュックのポケットに脚が入らなくなる可能性がありますので注意・確認が必要です。
山登りは、渡渉(川を歩いて渡ること)や危険な場所もありますので、リュックに取り付けできないと大きなマイナスです。(要確認)
おススメの「HAKUBA GW-PRO カメラバック」のレビューもご覧ください。
その他、人の多い場所で大きな三脚を持ち歩くのは気が引けますし、私の使い方では総合的に4段三脚がベストと考えています。
少し長くなってしまいました。
興味のある方は、「はじめての三脚選び Part-2」もぜひご覧ください!
Part-2では、三脚のセンターポール、開脚ストッパー、エンドフックなど細かな部分を説明致します。
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