今回は、単眼鏡・双眼鏡の4倍,6倍,8倍、使いやすい倍率はどの倍率なのか。
美術鑑賞、ミュージカル、野鳥観察、スポーツ観戦など用途別のおすすめ倍率をご紹介いたします。
もくじ
まず単眼鏡・双眼鏡どちらを買う?
まず単眼鏡・双眼鏡どちらを購入するか。
おそらく多くの人は「双眼鏡」から入る人が多いと思います。私もそうでしたが、いまメインで使っているのはコンパクトな「単眼鏡」です。
いままで使ってきた感想として、
・双眼鏡 ⇒ 使う目的のある日だけ持参
・単眼鏡 ⇒ 普段、カバンに入れていても気にならない
双眼鏡はかさばり、使用回数も制限されます。単眼鏡はカバンに入れておいても気にならず、使用する回数も増えますので、個人的には単眼鏡がおすすめです。
【初めての単眼鏡・双眼鏡】4倍,6倍,8倍,10倍どれが使いやすい?
単眼鏡・双眼鏡の購入には、高倍率やズーム式の単眼鏡・双眼鏡も魅力ある機能に見えますが、しっかり実店舗などで覗いてみることをおススメします。
また「倍率」の他に「明るさ」や「実視界」など注目してみると面白い点もありますが、大手メーカーの製品であれば、まずは「倍率」優先で良いと思います。
実店舗で単眼鏡あるいは双眼鏡を覗いてみるときは、10倍、16倍、20倍クラスの双眼鏡で店内遠方にある特定商品を探してみてください。
倍率が大きくなるほど特定商品(対象物)が見つけにくくなることが分かります。
↑ ケーキが並ぶショーケースの中の「モンブラン」を探してみましょう。
20倍の双眼鏡ではショートケーキが大きく見えています。左右上下にあるケーキは分かりませんので、細かく動かしながら探すことになります。
6倍の双眼鏡では、ケーキが9種類見えてますので、真ん中列の一番上に「モンブラン」があることが分かります。
高倍率の双眼鏡は、手振れで対象物が揺れて枠から、はみ出てしまうこともあります。倍率の低いものであれば、全体が見えていますので、対象物が動くものでも追いかけ続けることが可能です。
双眼鏡は
「 どうせ買うなら見たいものがレンズいっぱいに見える方がいい 」
と考えてしまいがちですが、高倍率の単眼鏡あるいは双眼鏡は、対象物が動いたり、手振れによって対象物(動物など)が枠から消えて見えなくなる可能性が高くなります。
倍率の高い双眼鏡で見たいもの(対象物)を覗きながら追いかけること、見つけることは難しく、慣れも必要となりますので、初めて単眼鏡または双眼鏡を購入するのであれば、4倍あるいは6倍くらいが観察しやすいことも頭にいれておきましょう。
倍率を下げると、対象物は小さくなりますが、見える範囲が広がり探しやすくなります。また4~6倍前後の単眼鏡は、小型のものが多く携帯性も優れていますので、ぜひ量販店などで確認してみてください。
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単眼鏡・双眼鏡 用途別おすすめ倍率
4倍 | 6倍 | 10倍 | |
---|---|---|---|
美術鑑賞 | ◎ | 〇 | ✖ |
コンサート | △ or ✖ ※座席による | △ ※座席による | ◎ |
ミュージカル | 〇 | ◎ | △ or ✖ ※座席による |
野鳥観察 | △ or ✖ | △ | ◎ |
スポーツ観戦 ※スタジアム | ✖ | △ | ◎ |
スポーツ観戦 ※子どものスクール等 | 〇 | ◎ | △ ※競技場による |
動物園 | ◎ | ◎ | △ |
上の表を見ると、6倍と10倍が「◎(二重丸)」の多い成績になっていますが、大きさ、重さ、携帯性を考慮すると「4倍」or「6倍」がおススメです。
単眼鏡や双眼鏡の「6×16」などの数字は何を表しているの?
単眼鏡や双眼鏡の側面には、必ず「6×16」「6×21」「4×12」のような数値が記載されています。
「6×16」とあれば、6 が「拡大倍率」、16 は「対物レンズ有効径」。
「拡大倍率」とは、見たいもの(被写体)がどれだけ大きく見えるかの数値を表してます。
たとえば、
100m離れた場所から20倍の単眼鏡あるいは双眼鏡で覗いた場合、100/20=5mとなり、対象物に5mまで近づいたときと同じ大きさで見えることを意味します。
↓ ↓ ↓
6倍であれば、100/6=約16.6mとなり、対象物に約16mまで近づいたときと同じ大きさで観察することができるということです。
「対物レンズ有効径」は、対物レンズの口径のことで、有効径が大きいほど集光力があり、明るく見やすくなります。
↓ ↓ ↓ 「対物レンズ」と「接眼レンズ」に関しては、下記写真を参照ください。
双眼鏡に記載の数値 ※参考例です | 100m離れた場所から見える大きさ | 6×16 ↑ 右側の数値 |
---|---|---|
6×16 | 100/6=約16.6m 約16mまで近づいたときと同じ大きさで見える | 対物レンズの口径が16mm (右側の数値) |
20×40 | 100/20=5m 5mまで近づいたときと同じ大きさで見える | 対物レンズの口径が40mm (右側の数値) |
単眼鏡・双眼鏡の明るさ
単眼鏡または双眼鏡の「明るさ」というのは、覗いた時にどれくらい明るく見えるか・・・です。
↑ 接眼レンズを30cmほど離してみると、上写真のように白い円が確認できるのですが、これを「ひとみ径」と呼びます。
この直径の大きさは単眼鏡・双眼鏡の像の明るさを表す目安にもなり、大きければ視界が明るくなりますので、朝夕はじめ天体観測でも活躍してくれます。
販売店でチェックしてみてくださいね。
ひとみ径 | 明るさ | 見え方 |
---|---|---|
5~7mm | 25~49 | かなり明るい 天体観測もOK |
3~5mm | 9~25 | 明るい 薄暗くてもOK |
2~3mm | 4~9 | やや暗め 日中は良いが、夕方は見えにくい |
2mm未満 | 4未満 | 暗い 晴れの日はOK |
対物レンズの径が大きいほど光が集めやすくなりますので、明るく見やすい単眼鏡・双眼鏡となります。
ただ対物レンズを大きくすると単眼鏡・双眼鏡が大きく重たくなります。スポーツ観戦、ミュージカル、野鳥など、利用目的が複数ある場合は4~8倍の小型のものにしておくといろいろ楽しめます。
Vixen 4倍&6倍の単眼鏡は小さくてカワイイ♪
撮影ポジションの関係で、長さが若干大きく見えますが、正確なメーカー公表値は下記の通り。
ビクセン単眼鏡 | 寸法 重さ |
---|---|
4倍 | 5.8×3.1×3.3cm 約60g |
6倍 | 7.0×3.1×3.5cm 約65g |
8倍 | 10.2×3.1×3.5cm 約79g |
単眼鏡の色は、レッドの他にブルー(2022.7月現在、欠品中)があります。「レッド」と「ブルー」は、同じ製品ですが、「ブラック」は、製品型番とレンズコーティングが異なっています。
・黒色の単眼鏡(マルチモノキュラー)・・・対物側、接眼側のレンズそれぞれ一枚の両面にマルチコート
・赤と青色の単眼鏡(アートスコープ)・・・すべてのレンズにマルチコートが施されている
レンズコーティングの違いは覗いたときの明るさや色再現力に差が出ると言われていますが、正直、製品開発者や特殊な職業の方を覗いて、大きな差異は感じないと思われます。
ビクセンの単眼鏡4倍と6倍の大きさは、
【ピンクの単眼鏡4倍】5.8cm
【ブラックの単眼鏡6倍】7cm
と ” 1.2cm ” の違いとなっています。
↓ ↓ ↓ どちらもコンパクトで持ち運びに便利です♪
それでは、
4倍と6倍はどちらが良いのか?
悩ましいですよね。
正直、どちらが良いとは断言しにくいのですが、
低倍率の「4倍」か「6倍」でお悩みの方は、単眼鏡を使って遠方を見る機会は多くないと思われますので「4倍」で良いかもしれません。
私自身、最初は6倍の単眼鏡を購入したのですが、4倍をGETしてからは、4倍のビクセン単眼鏡をよく使うようになりました。(2022年7月現在)
理由としては
・小さくて軽い
・4倍と6倍を覗いても、それほど倍率差を感じない
・かわいくてオシャレ
ビクセンの単眼鏡は、色付きの小さくてカワイイ「Vixen(ビクセン)アートスコープ H4×12」という製品が販売されています。(6倍もあり)
カメラ、双眼鏡関連は男性的なイメージですが、この製品は女性も開発に加わったようなカワイさやオシャレ感が感じられます。
↑ ケースも小さくてピッタリ。
カーブ付近のチャックが少し締めにくいですが、許容範囲です。
「4倍の単眼鏡(双眼鏡)」と言うと、倍率も低くあまり使わなそうなイメージですが、重さ49gと軽く、最短20cmからピントが合うため、美術鑑賞はじめ昆虫観察、子どもの発表会などにも最適です。
大きな競技場で観戦するようなスポーツには不向きですが、地域で行われるサッカー試合やバスケット、バレーボール等であれば、十分楽しめます。
低倍率なので視野も広い範囲で確認でき、手ブレをしても対象物が枠から外れにくいため、初めて単眼鏡を使う方にもラクに使うことが可能です。
先述した通り個人的に「単眼鏡」がおすすめですが、単眼鏡も双眼鏡も倍率はどちらも同じですので、お好みに合わせて購入してくださいね。
次回は、ビクセンの単眼鏡「アートスコープ H4×12」と「マルチモノキュラー 6×16」、そしてニコンの単眼鏡「モノキュラー HG5X15D」の比較レビューをいたします。
お楽しみに♪
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