当麻寺近くにある木工工房 代表・植本政次さん

撮影をしながら当麻寺 (= 當麻寺 )周辺を歩いていると

「 ちょい寄っていきなはれ 」

繁華街とは違った温かなキャッチに立ち寄ってみることにしました。

不思議なご縁ですね。

お昼前に近くの駅にて用事があるため、せっかくなので午前中に当麻寺に立ち寄ってみた矢先でした。

奈良県葛城市に工房を構える植本政次さん、御年87才。

和風建具製作を生業(なりわい)としていた方で、昔は當麻寺からも依頼を受けて建具などを納めていた職人さん。

気難しい人が多いイメージですが、物腰柔らかく、お会いしたばかりとは思えない空気感を作りだしていただけて大変お話もしやすく、たのしい時間を過ごすことができました。

建具屋を始める前は、礼儀作法を学ぶべく「茶道」教室に通っていたそうです。姿勢もよく、人当たりがよいのもそのおかげなのかもしれませんね。

↑ 植本さんの工房は「当麻寺」から県道160号を4~5分ほど東に歩いた場所にあります。特に目立つ看板もなく、注意をしていないと通り過ぎてしまいます。

という私も

當麻寺に向かって車を走らせていると見えてきた国宝の三重塔が印象的で、この道を歩いて戻ってきたのですが、通り過ぎてしまいました。。。

玄関先に咲く朝顔の花が目印です。

(あっ、夏も終わりだ。。。)

作業台に置かれた幾種類もの 鉋 ( カンナ )。

大工道具の中でも扱いが難しいと言われる道具の一つですが、

鉋は刃だけではなく、木製の部分の鉋台(かんなだい)も重要な部分。硬くて丈夫な木ほど歪みが起きにくく手入れもラクになるとのこと。

この道70年の植本さんの「剣」と彫られた 鉋 ( カンナ )には長年連れ添った相方のような、魂が宿っているようにも見えてきます。いつ頃から使われているものでしょうかね。次回、お邪魔したときに伺ってみようかと思います。

そう言えば、

店内を撮影中、87才の植本さんに驚かされたことがあります。

それは・・・

写ってしまうであろう不要なものを一つ一つ確認をしてくれたことです。

「これいらんわな」

恐縮してしまうほどでしたが、もしかしたら写真がお好きなのかもしれませんね。

90歳近くにもなれば目配り、気配りがゆるやかになるものと思っていたのですが、たいへん細やかで、お仕事も丁寧にされているのだろうなぁと感じる一面でした。

ただいろいろと動かしているうちに大事なものを破損してしまうのも恐いので、そのまま撮影させていただいたものがほとんどです。。。

逆にそれが気になっていたかもしれませんね。(笑)

↑ 「こらぁ、えらかったでぇ」

ガラスケースに入った五重塔の製作には、丸20日かかったそうで、ガラスケース左手に並んでいるものが五重塔製作に入る前の試作品と説明してくれました。

小さな模型から想像を膨らませながら少しずつ大きなものを組んでいきます。もちろん釘などは使用しておりませんので、一つ一つ鍵のような部品を作っては組み立てていきます。

奈良の東大寺等も小さな縮小版を作ってから建造されていますが、職人さんが大変だったとお話しするほどですから、相当に手間暇かかる作業だったのだろうと思います。

次に案内していただいたのは、室内灯が展示された小部屋。これらはすべて桜の樹皮で作られています。

「うわぁ、きれいですねぇ」

この樹皮の穴、何かわかりますか?

自然に出来たものと、虫食いした穴とのこと。

自然の造形を活かし、これらを照明にしてみようという発想もまた素晴らしいですね。

デザインの優れた室内灯も数多く見てきましたが、桜の樹皮から漏れ出る温かな光と、羽ばたく蝶のように映し出された壁模様も見事でした。

↑ こちらは著名な書家さんからのいただきものだそうです。

「 子どもには5つ教えて 3つ褒めて、2つ叱れ 」

勉強になりました! m(__)m

↑ このテーブルは、樹の年輪が模様になっているのですが、貼り付けたものではなく、一つ一つキューブにした樹を隙間なく組んだものです。

最近は一枚板のテーブルをよく見かけますが、このような手の込んだテーブルを見たのは初めてでした。大中小とありましたが、「大」と「中」は植本さんご自身がキープされるそうで売らないと断言されてました。(笑) 「小」のみ販売してくれるそうです。

1個限定です。

ご希望の方はお早目にどうぞ!

「これな、組み立てできまへん言うて連絡してくる人が多いねん」

そう言いながら、木組みパズルを実演してくれました。

植本さんが分解してくれた木組みパズル。

先ほどの五重塔もこのパズルと同じように釘を遣わずに木と木を接合するための高い技術が凝縮されています。

↑ 鎖(くさり)と窓のついたキューブ。

どれも1本の木から造りだされたもので、これらも植本さんの手づくり作品です。右の赤いキューブ状のものは、中に玉が入っているのですが、わかりますかね。

キューブの窓からヤスリなどを通して、球状にしたものです。

すごいですね。。。

この他にもココでは紹介しきれない焼き物や椅子、棚など沢山展示されていますので、当麻寺のお近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください!

笑顔がまた素敵ですね。

年を重ねた今も挑戦し続けている姿勢が印象的でした。

またお邪魔させていただきます!

植本さん、いろいろとお話を聞かせていただきまして

ありがとうございました。

木工工房 陶芸とうま窯

奈良県葛城市當麻238

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