醍醐寺 / 京都 世界遺産 口当たりまろやかな醍醐水が人気

醍醐寺

京都市伏見区にある真言宗醍醐派本山の寺院・醍醐寺世界遺産)。

醍醐寺は、醍醐山頂一帯(上醍醐)を中心に、多くの修験者の霊場として発展しました。その後、醍醐天皇が醍醐寺を自らの祈願寺とし、潤沢な財力によって薬師堂、釈迦堂(金堂)などが建立されました。

醍醐寺は200万坪以上の広大な敷地を持ち、国宝や重要文化財など約15万点の寺宝を所蔵するお寺で、豊臣秀吉による「醍醐の花見」が行われた地としても知られています。

※醍醐の花見・・・秀吉の晩年に醍醐寺三宝院裏の山にて近親者、諸大名など約1300人を召し従えた成大な花見の宴のこと

世界遺産 醍醐寺の住所、拝観時間、拝観料、駐車場、アクセスなど

【訪問地】醍醐寺
【所在地】
京都市伏見区醍醐東大路町22
【電話】
075-571-0002
【公式URL】 http://www.daigoji.or.jp/
【拝観時間】
9:00~17:00(3/1~12月第一日曜まで)、9:00~16:30(12月第一日曜の翌日から2月末日までの期間)
【拝観料】
大人800円、中高生600円、小学生以下無料
【駐車場】
普通車1,000円
【アクセス】
車ナビに「醍醐寺」または「075-571-0002」とご入力ください。

世界遺産 醍醐寺  アクセスマップ

醍醐寺 西大門 (仁王門)

醍醐寺 仁王門

慶長10年(1605年)、豊臣秀頼により再建された西大門仁王門)。

醍醐寺の三宝院唐門 (国宝)

国宝の三宝院唐門(さんぽういん からもん)は、豊臣秀吉が開催した「醍醐の花見」の翌年に造られ、高貴な人のための特別な入口として使われていました。

2008年の落雷の影響で破損した塀の修理を契機に、三宝院唐門の解体修理も行われました。黒漆塗りや金箔が剥げ落ちていましたが、2010年に修理を終えて見事、当時の姿となりました。

醍醐寺 金堂 (国宝)

醍醐寺 金堂

醍醐寺金堂(国宝)は、豊臣秀吉の発願により紀伊国(和歌山県の満願寺)から移築したものとなります。

慶長3年(1598年)より移築を開始しましたが、秀吉没後の慶長5年(1600年)、秀頼の代になって落慶しました。

醍醐寺 五重塔 (国宝)

醍醐寺 五重塔 国宝
醍醐寺 五重塔 国宝

世界遺産醍醐寺五重塔は天暦4年(904年)頃より造営が始まったとされており、京都市内で最も古い木造建築となります。

醍醐寺の五重塔が1000年以上も前に建てられたものというのに驚かされますが、南北朝時代には上醍醐が焼失、応仁の乱では、金堂や三昧堂(さんまいどう)が焼失しました。

京都では、多くの文化財が戦乱で失われる中、醍醐寺の南大門、東門、五重塔が奇跡的に無事だったというのも”運”の強さを感じてしまいますね。

ちなみに京都、奈良で有名な「五重塔」と言えば、

1.法隆寺(国宝)・・・日本最古の五重塔
2.東寺(国宝)・・・日本一の高さの五重塔(54.8m)
3.興福寺(国宝)・・・日本第2の高さの五重塔(50.8m)

などが挙げられます。

東山にある法観寺「八坂の塔」も京都風情が感じられ大変有名な五重塔ですね。「八坂の塔」は高さ38.8m、重要文化財に指定されています。

醍醐寺 不動堂

醍醐寺 不動堂

醍醐寺不動堂は、五重塔の向かいにあり、お堂の前には不動明王の石像と護摩壇があります。不動堂前の不動明王の石像は、仏敵排除と修行者保護の意味がああります。護摩壇は写真のちょうど中央あたりになります。

不動堂内には、五大明王が安置されています。

五大明王というのは仏教における信仰対象です。不動明王を中心に大威徳明王、軍荼利明王、降三世明王、金剛夜叉明王が配されています。

醍醐寺・不動堂の後ろに安置されていた石仏。
30体ほどありましたが、上写真の石仏は表情が涼しげで、実に見事なものでした。

醍醐寺 祖師堂

醍醐寺
醍醐寺

真言宗の開祖・弘法大師(空海)と醍醐寺の開基・理源大師を祀るお堂です。

醍醐寺 弁天堂

醍醐寺

「弁天堂」周辺は、紅葉の時期になると樹々が真っ赤に染まります。

弁天堂には七福神のひとつ弁財天がお祀りされています。諸芸能上達(芸術関連)の神、蓄財の神様ですので、お参りをお忘れなく。

醍醐寺 鐘楼

山口玄洞居士より寄進された鐘楼

上の鐘楼は1930年(昭和5年)に、醍醐天皇一千年御忌を記念して山口玄洞居士より寄進された鐘楼。

下醍醐から上醍醐へ

上醍醐への門

下醍醐から上醍醐に行ってきました。

金堂や五重塔のあるエリアを「下醍醐(しもだいご)」と言い、山頂一帯を「上醍醐(かみだいご)」と称しています。

上醍醐へ行くには、山を登ります。往復で2時間半はかかりますので、ある程度ゆとりあるスケジュールが必要です。

醍醐寺(下醍醐)の伽藍から、そのまま「上醍醐」に抜けることができる鉄柵が設けられています。(写真上)

一度出てしまうと再入場できませんので、ご注意ください。

修験道の山である上醍醐(かみだいご)には女性が入ることは許されておらず、女性参拝者はここで拝礼をして戻っていました。現在は女性も登ることができます。

以前は入山料を必要としませんでしたが、上醍醐寺の本堂にあたる「准胝堂(じゅんていどう)」が平成20年(2008年)8月24日に落雷が原因で焼失し、再興事業の費用を募るために入山料が徴収されています。

「准胝堂(じゅんていどう)」が焼失してから12年が経過していますが、跡地は更地のままでした。お堂を建てるというだけで、相応の費用がかかるものですが、山の上となると資材の運搬にヘリコプターを使うことも考えられますので、再興着手にはもう少し時間がかかりそうです。

焼失した「准胝堂(じゅんていどう)」では、 西国札所の納経が行われてきましたが、現在は醍醐寺(下醍醐)の観音堂にて行われています。

入山する際は、上写真の成見院にて入山料を納めます。
入山料は「600円」で、醍醐寺(下醍醐)を拝観された方は、半券を見せることで「500円」になりますのでお忘れなく。

上醍醐まで往復2時間半はかかります。途中ベンチも設けられていますので、体力に自信のない方は、頂上まで1時間半~2時間かけてゆっくりとお登りください。

入山受付をした場所に、17:00までに戻る必要がありますので、遅くとも14時には登山開始しておきたいものです。

醍醐寺(下醍醐)の伽藍にも寄られる場合は、朝9:00の開門と同時に拝観されると慌てずに登れると思います。

醍醐の花見

豊臣秀吉 醍醐の花見

登山を開始して5分くらいだったかと思いますが、豊臣秀吉が「醍醐の花見」を催した平地が出てきます。

豊臣秀頼や北政所、淀殿ら近親者から、諸大名など総勢約1300人という盛大な宴だったそうです。

「醍醐の花見」は、豊臣秀吉と良好な関係を築いていた真言宗の僧「義演(ぎえん)」が、秀吉の最期が近いと感じ、秀吉という英雄の最後にふさわしい宴の準備を進め、実現させたと伝わります。

この「醍醐の花見」の5か月後に秀吉は亡くなりますが、醍醐寺では、この故事にならって毎年4月の第2日曜日に「豊太閤花見行列」が開催されています。

登山を開始して1時間もすると「上醍醐寺務所」が見えてきます。上醍醐には「上醍醐寺務所」の左にある細い道を進んでいきます。

上醍醐 経蔵跡

経蔵跡

経蔵跡は、上醍醐の薬師堂の南にあります。1195年に建立されましたが、1939年に焼失。

上醍醐 如意輪堂

上醍醐 如意輪堂

重要文化財に指定されている上醍醐の「如意輪堂」は、平安時代(876年)に建立されました。1605年に焼失しますが、翌年に豊臣秀吉により再建されます。

如意論堂内には、本尊となる如意輪観音、毘沙門天、吉祥天が安置されています。

上醍醐 開山堂 (重要文化財)

山頂には上醍醐最大の建造物となる「開山堂」が建っています。

創立は貞観18年(876年)、火災により何度か焼失していますが、その都度再建され、現在の建造物は慶長11年(1606年)に建てられたものとなります。

開山堂の堂内には、重要文化財に指定されている「木造理源大師像」「弘法大師像」「醍醐寺一世座主観賢僧正像」が安置されています。

上醍醐陵 (白河皇后陵)

白河皇后陵

開山堂前にある階段を降りると「上醍醐陵白河皇后陵)」があります。

この上醍醐陵(かみだいご の みささぎ)には、

・白河天皇皇后 藤原賢子(ふじわら の けんし)
・白河天皇皇女 媞子内親王(ていしない しんのう)
・白河天皇皇女 令子内親王(れいしない しんのう)
・鳥羽天皇皇女 禧子内親王墓(きしない しんのう の はか)

四人が埋葬されています。

上醍醐 五大堂

醍醐寺 五大堂

薬師堂の東方に位置する五大堂
五大堂は、醍醐天皇の勅願により敵国降伏祈願のために延喜7年(907年)に創立。現在の堂は、昭和15年に再建されたものとなります。

五大堂の手前には「理源大師像」、五大堂内には重要文化財の「木造五大明王像(不動明王、後三世夜叉明王、軍茶里夜叉明王、大威徳明王、金剛夜叉明王)」が安置されています。

上醍醐 薬師堂 (国宝)

上醍醐 薬師堂

入母屋造りの檜皮葺(ひわだぶき)の薬師堂

上醍醐の中央に位置する「薬師堂(国宝)」は、山に建てられた伽藍としては最も古い建造物となり、平安時代に建てられた遺構として大変貴重なものとなります。

薬師堂の堂内には、国宝に指定されている「薬師三尊像」が安置されていましたが、平成12年(2000年)に山の下にある「霊宝館」に山道を下って移されたそうです。

醍醐水霊場

いまも湧き水が出るという「醍醐水霊場」。

醍醐寺では、醍醐の水は当時から湧き続ける醍醐水を目当てに登ってくる人がいるほどの霊泉です。

美味しいお水の硬度というのは、10~100mg/Lが良いとされているそうですが、 醍醐水のお水の硬度は「14.9mg/L」。クセもなく口当たりもまろやかで参拝者にも人気のお水となっています。

2010年頃より毎月3千本ほど数量限定にて販売していたのですが、2018年9月の台風の影響で甚大な被害を受け、現在は販売をストップしています。

建造物の被害はじめ樹木の倒木など被害総額はおよそ4億6000万円にものぼりました。台風前の姿に戻す復旧作業が進められていますが、時間も資金も必要なため「復旧サポーター」も募集していますので、サポートに興味のある方は、醍醐寺までお問合わせください。

御朱印をいただける場所

お参りの証・御朱印をいただける場所は、下記の通りです。

【場所】観音堂と三宝院にて
【時間】9:00~17:00(3/1~12月第一日曜まで)、9:00~16:30(12月第一日曜の翌日から2月末日までの期間)
【初穂料】300円
【御朱印帳】
■醍醐寺周辺の観光地
三室戸寺」「平等院鳳凰堂」「宇治市源氏物語ミュージアム」「山城総合運動公園」
■京都の世界遺産
上賀茂神社」「下鴨神社」「金閣寺」「龍安寺」「仁和寺」「銀閣寺」「延暦寺」「高山寺」「東寺」「西本願寺」「二条城」「清水寺」「西芳寺」「天龍寺」「醍醐寺」「平等院鳳凰堂」「宇治上神社」 ※順不同
■奈良の世界遺産
東大寺」「興福寺」「春日大社」「春日山原始林」「元興寺」「平城宮跡」「薬師寺」「唐招提寺」「法隆寺」「法起寺」「吉野・大峰」 ※順不同

【訪問地】醍醐寺
【所在地】京都市伏見区醍醐東大路町22
【電話】075-571-0002
【公式URL】 http://www.daigoji.or.jp/
【拝観時間】9:00~17:00(3/1~12月第一日曜まで)、9:00~16:30(12月第一日曜の翌日から2月末日までの期間)
【拝観料】大人800円、中高生600円、小学生以下無料
【駐車場】普通車1,000円
【アクセス】車ナビに「醍醐寺」または「075-571-0002」とご入力ください。

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