京都市右京区にある臨済宗妙心寺派の寺院・龍安寺(りょうあんじ)。
龍安寺は、以前に紹介したおすすめ本「 とっておき京都 」の中で、著者の中村さんが紹介していたお寺のひとつです。
中村さんは京都で25年もの間、ハイヤードライバーとしてハンドルを握ってきた方で、きめ細かなサービスと案内で世界各国のVIPやハリウッドスターなどから指名が入るベテランさんなんです。すごいですよねぇ。
周辺には、古都京都の文化財として世界遺産に登録されている金額寺や仁和寺もあり、お寺巡りの人気コースとなっています。
世界遺産 龍安寺の住所、拝観時間、拝観料、駐車場、アクセスなど
【訪問地】龍安寺(りょうあんじ) 【HPアドレス】 http://www.ryoanji.jp/top.html 【拝観料】大人500円 小中学生300円 【拝観時間】3/1~11/30 8時~17時、12/1~2月末 8時半~4時半 【駐車場】 あり(石庭拝観者に限り1時間無料) 【アクセス】京福電車 竜安寺駅より徒歩約7分/市バス・JRバス 竜安寺下車 徒歩約1分 |
世界遺産 龍安寺 アクセスマップ
龍安寺・山門と参道
龍安寺の参拝客のほとんどが外国人で、観光バスで来ているのかと思いきや、市バスを使って訪れている方も多くびっくり。(バス停で外国人旅行客がバス待ち)
駐車場から龍安寺の門まで、立ち寄りたくなる風情あるお店が並びます。
夏場は、氷で冷やしたきゅうりの1本漬けも販売されています。
室町幕府の有力者・細川勝元が1450年に創建した禅寺。山門には、見事な蓮の植木鉢が置かれ、青モミジが美しく輝いていました。
苔に覆われた手水舎(ちょうずや・ちょうずしゃ)も趣きがありますね。
龍安寺の石庭
幅25m、奥行10mの空間に白砂が敷き詰められた「龍安寺の石庭」。
15個の石で構成されていて、美しさを現す黄金比や西欧の遠近法が取り入れられています。
どの角度から見ても1個の石は他の石に隠れて見えないように設計されているところが面白いですね。
月が15日かけて満月となるように、東洋では「15」という数字が「完全」を表すものとなっています。
石が1つ隠れてみえないのは、15から1が足りない14という数字となり「不完全」を意味するものとなります。
「龍安寺の石庭」は「不完全」な庭を表しているのですね。
足りないものを見つめ、今の自分が存在することを心から感謝することを忘れぬよう想いが込められています。
これは「庭」の前に佇む位の高い人たちへ諫言(かんげん)する意味も含まれていたのかもしれませんね。
この日は、カラッとした気候で日陰も過ごしやすく快適な一日でした。
自然を敬い、美を意識した静かな空間に癒されますね。
1975年に公式訪問したエリザベス女王が「龍安寺の石庭」を称賛したこともあり、世界的にも知られるきっかけとなりました。石庭が作られた時期や意図などはわかっておらず、謎多い庭でもあります。
↑ 龍安寺と言えば、こちらの「つくばい(蹲)」も有名です。
「つくばい(蹲)」というのは、茶室に入る前に、手を清めるために置かれた背の低い手水鉢に投石をおいて趣きを加えたものとなります。
お水を受ける皿の部分が、銅銭の形をしています。
写真では少し見にくいのですが、真ん中が四角になっており、それを囲むように「五・隹・疋・矢」の4文字が刻まれています。
この水を溜めておく四角い部分が4つの漢字の「辺(へん)」や「旁(つくり)」の「口」として表されていて、「吾唯知足(我ただ足るを知る)」と読むことができます。
いまに不満を感じず、満ち足りた気持ちで心豊かに生きていくことが大切だと教えてくれています。
「一度に14個の石しか見ることのできない不完全な状態」を不満に思わず満足する心を持ちなさいと先ほどの15個の石が置かれた石庭と「つくばい」が連動していることにも驚かされますね。
美しい形をした屋根の曲線。
使用されている木材も緩やかなカーブを描いているのがわかります。
木材を水で湿らせた後に熱を加えて木にクセをつけていったのでしょうか。モノを造る職人さんの”こだわり”が感じられますが、屋根全体ですから、大変な作業だったのでしょうね。
龍安寺・鏡容池(きょうようち)
龍安寺の境内にある鏡容池(きょうようち)は、南側半分を占める大きな池となっています。
その面積は東京ドーム1個分、おおよそ10万平方メートルで、平安時代の頃は、貴族が船を浮かべて優雅なひとときを満喫していたと言われています。
自然の景色を取り入れた借景も見事ですね。
現在は石庭が有名な龍安寺ですが、江戸時代中期は、”おしどり”の群れを観に訪れる人も多く「おしどり池」と呼ばれるほど人気でした。
いまはオシドリを観ることができないのですが、オシドリ(おしどり)は冬場に群れで行動しますので、寒さ厳しい冬の楽しみの一つだったのかもしれません。
龍安寺境内のパゴダ
境内西側にあるパゴダ。
大東亜戦争時にビルマで亡くなった人が祀られた塔となります。
※パゴダ・・・仏塔を意味する英語で日本ではミャンマー様式の仏塔を指しています。
勅使門(重要文化財)
重要文化財にも指定されている「勅使門」。
天皇の意思を伝えるために派遣された使いがこの門を通っていました。現在は使われていないのですが、1975年にエリザベス女王が龍安寺の石庭を観賞した際は、この勅使門を通って方丈庭園に行かれたそうです。
趣きのある散策道。
龍安寺の秋も素敵でしょうね。
紅葉の季節にも訪れてみたいと思います。
御朱印をいただける場所
龍安寺のお参りの証・御朱印をいただける場所は、下記の通りです。
【場所】庫裏の中にある納経所(授与所) 【時間】8時~17時(3/1~11/30)、8時半~4時半(12/1~2月末) 【初穂料】300円 【御朱印帳】1,200円 |
■龍安寺の周辺 「仁和寺」「金閣寺」「北野天満宮」「二条城」 |
■京都の世界遺産 「上賀茂神社」「下鴨神社」「金閣寺」「龍安寺」「仁和寺」「銀閣寺」「延暦寺」「高山寺」「東寺」「西本願寺」「二条城」「清水寺」「西芳寺」「天龍寺」「醍醐寺」「平等院鳳凰堂」「宇治上神社」 ※順不同 |
■奈良の世界遺産 「東大寺」「興福寺」「春日大社」「春日山原始林」「元興寺」「平城宮跡」「薬師寺」「唐招提寺」「法隆寺」「法起寺」「吉野・大峰」 ※順不同 |
【訪問地】龍安寺(りょうあんじ)
【HPアドレス】 http://www.ryoanji.jp/top.html
【拝観料】大人500円 小中学生300円
【拝観時間】8時~17時(3/1~11/30)、8時半~4時半(12/1~2月末)
【駐車場】 あり(石庭拝観者に限り1時間無料)
【アクセス】京福電車 竜安寺駅より徒歩約7分/市バス・JRバス 竜安寺下車 徒歩約1分
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